コンビニバイトをしていた頃の思い出

小説とか

 バイトをしていたころの思い出。エッセイ的なアレで、読了目安は1分です。大体本当です。

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コンビニバイトをしていた頃の思い出

 16歳のころに一度だけ、バイトテロと呼ばれる行為をしたことがある。当時過激派だった私は、商品陳列の際に、きのことタケノコに露骨な見栄え格差をつけた。優遇したのはもちろんきのこの方で、私はその時、正義の味方になったつもりで満足していた。

 今となっては反省しているし、そんなことをしなくてもきのこの良さは変わらない、という真理も理解しているつもりだ。何年も経った今だからこうして綴れるが、もしもその時の行為が竹組過激派の耳に入り、閉店まで追い込まれていたらと思うと笑えない。

 なお、このテロには小さな報復がある。後日シフトに入った頃にはきのたけの立ち位置が逆転されていた、という心底嫌らしいオチだ。キレた私は犯人を突き止めて説教しようかとも思ったが、けれど内部犯か外部犯かもわからず、結局泣き寝入りするしかなかった。自業自得以外の評価が見当たらない。

 テロとは少し違うが、先輩が菓子を誤発注して大騒ぎになった、という騒ぎもある。一桁多く運ばれてくる甘味を前に、緊急セールや近隣店舗との協力をもってギリギリで対処した。……というくだりを片手で収まらないくらいには経験した。

 もしやあれは地域貢献のためにわざとやったのではないか。何度もそう疑ったが、その度に『いや違うな』と自己完結する。それくらいには愉快な先輩だったが、あの人は就活戦争に勝てたのだろうか。

 過剰なまでに愉快すぎる点から目を背ければ、先輩達は皆親切で、優秀で、温かい職場だった。冷房が効きすぎていた日もあったが、それでも温かかった。

 もちろん、厄介なことや辛いことも多々経験した。半ギレの老人に『いつもの』という銘柄のタバコを注文されたり、不意に現れた同級生にダル絡みされるなど一通りの定番イベントは消化できただろう。焼き鳥を焦がしたり、中華まんの皮を剥がし忘れたり(伝われ)、そういった失敗も多分網羅してしまった。

 少し珍しいものを挙げると、常連のおばさまの家に商品を配達する、という奇妙な経験もした。玄関口で野口を握らされそうになった時、慌てて手を引っ込めた自分を褒めてやりたい。今だったら絶対受け取っている。

 そんな調子で二年弱、身体的都合で退職するまでの間を、私はありふれたコンビニ店員として過ごした。賃金は安いし、労働は楽じゃないしで、稼ぐ場所としては決して優れていなかっただろう。私としてもその点を美化するつもりはないが、けれど悪くなかった、くらいには思っている。

*

 バイトを辞めてから数年間、正体不明の気まずさを覚えたせいで1度もそのコンビ二に立ち寄らなかった私だが、つい先日、とある理由で入店した。見知った顔はいなかったし、商品の並びは大きく変わっていて、時が流れたんだな、などとよくわからない感慨に耽ったりもした。もちろん、きのこもタケノコも綺麗に並んでいた。タイミングを改めれば、あるいは店長とは会えたかもしれないが、別にファンでもないので辞めておいた。

 唯一、競馬新聞を買っていく常連さんと会うことはできた。が、当然向こうは私を覚えておらず、目の前を素通りされた。もしも話しかけられてしまったら、それはそれで面倒だっただろうから、別にどうこう言うつもりはない。ただ、こちらだけが覚えているというのも少々癪なので、あの男を記憶から抹消する努力はしてみようと思う。

 そんなこんなで、5分にも満たない里帰りを済ませ、私は店を後にした。私が右手に握ったビニールには大量の甘味が詰め込まれ、ついでにその外装には『緊急セール中』の文字があるのだか、果たしてあの先輩は就活戦争に勝てたのだろうか。


 こういう文を書いているときがいちばん楽しい謎。

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