めっちゃ回る遊具の思い出

小説とか

 小学生の頃の思い出その3。エッセイ的なアレで、読了目安は2分です。大体本当です。

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 めっちゃ回る遊具の思い出

 遊具撤去の大波に直撃した世代の人間が、今こうしてトラウマを綴っている。

 思い出補正で誤魔化そうとしても、どうしても痛々しさが拭えない記憶だ。それほど危険だということは、きっとあの頃だってわかっていた。忘れもしない子供の頃、私たち小学生はとある遊具に魅了され、しがみつき、そして何度も翻弄されたのだ。

 近所の公園には、最初は滑り台やブランコなど、多くの児童向け遊具が存在した。が、小学校中学年になる頃から徐々に減りはじめ、今ではベンチ以外何一つ残っていない。その代わりに、ゲートボールを嗜む老人たちは増殖している。これを時代と呼ぶのは余りにも風情がないが、けれど目を背けることも出来ない。

 公園から真っ先に姿を消したのは『グローブジャングル』だった。と、正式名称で説明するよりも、『めっちゃ回るアレ』と表現した方が、きっと人に伝える際には効果的だろう。一応イメージも貼っておくが、あるいは一部の方にはショッキングなモノになるかもしれないので、あらかじめ心の準備をお願いしたい。

 破壊力においては、グロ画像にも引けを取らないだろう。一部の人間は、これを見ただけで手足が震えるという。

 一応知らない方のために簡単な説明をすると、この遊具は回転する。それも、小学生中学年程度の力でも、恐ろしく簡単に回る。児童が二人ほど乗っていても、それでもやはり回るのだ。その点を除けば、少し珍しい形のジャングルジム、くらいの認識で間違いないが、コイツはあまりにも個性が強すぎた。

 遊具が回っている最中、中に閉じ込められた人間が脱出するのは至難の業で、しかも回転によって三半規管がイカレ始める。一方、ジムの外側にへばり付いている人間には莫大な遠心力がかかり、ふと気を緩めると投げ出されてしまう。特に後者の場合、遠心力に負けて手を離し、しかもうっかり足だけがジムにからまったまま、などということになると、数秒後には大参事になる。なった。

 こいつに関しては、むしろどうして私たちの世代まで受け継がれてしまったのだ、という負の感情が無限に沸き上がってくる。娯楽提供マシン、という意味では一流かもしれないが、他の遊具に比べて危険性の格が違い過ぎる。これほど穴だらけな構造なのに、擁護する隙間が見当たらないのだから奇妙だ。

 これは完全に偏見だが、男女混合でこの遊具を使おうとすると、女子は内側に引きこもったまま外的排除を徹底し、男子はジムの外側にへばり付いて応戦しようとする法則があるように思う。同じクラスだったTさんが、この対応を『社会の縮図』と称したことを、私は今でも忘れられない。

 余談だが、小学生の私たちは、この遊具の上部から頭を出すことを『獄門』と呼んでいた。さらに余談だが、『獄門』という言葉は、当時流行っていたカードゲーム・デュエルマスターズの『憎悪と怒りの獄門』で知った。同世代の何割かには共感してもらえると思う。

*

 帰り道、気分転換に遠回りしてみると、いつの間にか見慣れない町に居た。などという展開は、子供か、あるいはご年配の方にとってはよくある話だろう。私は少なくとも前者ではないが、けれどつい先日に似たような経験ををした。

 もちろん、見慣れない、というだけで、全く知らない町ではない。文明の利器も所持していたし、迷ってしまったわけでもない。普段の行動範囲からは大きく離れた道を歩いたため、結果として気分転換のノルマを達成することはできた。

 が、その道中で目に入った公園で、すっかり絶滅したと思っていたヤツと対面することになった

 奴だ。めっちゃ回るアレだ。
 決して大きな公園ではなく、その周辺の道路も十分に過疎っていた。時間は午後六時を過ぎた頃で、子供は勿論、ゲートボール系シルバーだって一人も居なかった。つまりあの瞬間、私と奴は、一対一で向かい合っていたのだ。

 しかしよく見ると、『危険:立ち入り禁止』の文字と共に、奴の周りはロープで隔離されていた。私はその瞬間、コイツももう長くはないのだろうな、などと奇妙な悟りに至った。私たちを蹂躙したコイツもまた、今は社会から排除される弱者なのだ。早かれ遅かれ、その運命はやってくる。

 心底どうでもいい思考に時間を費やし、ひとりでうんうん唸っていたら、いつの間にか5分がほどが経過していた。これではまるで不審者ではないか、と誰しもがわかることをようやく自覚したころ。

 自身の背後で、純粋盛りだろう少年が、物珍しそうな目をこちらに向けていることに気づいた。時間が経てば通報されてしまう気がして、私はあわてて公園を後にするのだが、その最中にふと思う。一体、彼は私と奴のどちらを見ていたのだろう。

 社会の縮図に例えるのなら、その瞬間、無機物に思いを馳せていた私は、いったいどの位置に居るのだろうか。もしもTさんがこの文章を読んでいたら、どうか教えてほしい。


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